ホームページを作る上で、なにが大事でしょうか?
おしゃれなデザイン、他のホームページにはない珍しいデザインを取り入れた方がいい?
もし作りたいサイトが、独特な世界観をもったファッションブランド、高級スポーツカーのホームページでしたら、そのようなデザインでもいいでしょう。
しかし一般的なホームページでは、デザインにオリジナリティを出す必要はなく、文言や画像などのホームページのコンテンツに注力すべきです。
文言に関しては、塾の特長や魅力、指導方針などはそれぞれの塾で異なるので、他塾との違いが分かるようにオリジナリティを出す必要があります。
しかしデザインはどうでしょうか。
他の塾と違って、ホームページのデザインが個性的だからこの塾にしよう
と選ばれることは少ないかと思います。
それでは今回の記事では、塾のホームページのデザインはどうあるべきかについて触れて行きたいと思います。
個性的なデザインと優れたデザイン
それではデザインはどうでもいいと思われるかもしれませんが、そうではないです。
優れたホームページのデザインとは、アイコンやピクトグラムのように分かりやすく、操作が予測可能なものです。
例えば下のアイコンを押したらどうなるか予測できますか?
これを押すと
メニューが開きます。
これまでにウェブページを操作してきた経験から予測可能です。
また優れたウェブデザインとは、利用者が簡単に必要な情報にアクセスできることです。
簡単に情報を取得可能にするのは、アイコンのボタンだけではありません。
他には情報のカテゴリーごとにページを分割し、階層化することもあります。
1つのページに、塾の特長や講師紹介、料金や問い合わせフォームをまとめると、ユーザーは欲しい情報を探すのに時間がかかってしまいます。
そのため、これらの情報を分割してページを分けます。
例えば、料金を知りたい場合、
ホームページにアクセス
メニューボタンを押す
メニュー項目の料金ページのリンクを押す
この3ステップだけで必要な情報が得られます。
それでは次に、中学生の時間割を確認したい場合はどうでしょうか。
まずはホームページにアクセス
メニューボタンを押す
時間割だけを探してる方は少ないので、メニュー項目には載せないことが多い
おそらく、中学生コースまたは中学生部のページ
スクロールして下にある
時間割だけを探してる方は稀で、多くはコース詳細の1つとしてみに来ると考えられます。
このようにページ構成と表示順序は、必要な情報を探しやすくする上で重要です。
フォーマットが定まっている方が使いやすい
優れたデザインとはボタンを押す上でも、必要な情報を探す上でも、次のアクションが予測できるデザインです。
「予測ができる」ということはパターンが決まっているということです。
どのホームページでも、ページ上部にロゴやメニューバーがあり、ページ下にサイトマップや会社情報などが書いてあります。
他のホームページと同じページデザインだから、利用者は予測できるのです。
この予測可能性は、私たちの実世界と経験から成り立っています。
立体的で丸または四角いものは、実世界と同じようにボタンとして押せると考えられます。
また青文字で下線が引いてあれば、ネットサーフィンの経験からリンクだと判断ができます。
このリンクが赤文字の場合、リンクだと気づく人は少ないと思います。赤文字は強調したい、目立たせたいときに使う場合が多いからです。
このように予測可能なデザインとは私たちの経験に基づくものです。
インターネット初期の時代はこのウェブデザインの経験則が少なかったので多様なデザインがありました。
ウェブページが一般的になるにつれて、利用者側の経験値が増えていきました。
そうなると利用者は、他のホームページではこう動いたからこのページでもこう動くだろうと一般化して考えるようになります。
一般的なホームページは慣れていて使いやすく、個性的なオリジナリティ溢れるホームページは使いにくいものとなってしまいます。
次第に作り手側も一般的なホームページデザインを取り入れて、よりデザインのコモディティ化が進んでいきます。
だから、ホームページのデザインやページ構成はフォーマット通りが使いやすく、利用者はコンテンツに集中できるので内容をより伝えられます。
おわりに
要はいいところを真似していこうということです。
これは教え方でも当てはまるのではないでしょうか。
もちろん全部真似すればいいというわけではないですが、いい講師の教え方はとても勉強になります。
次回の記事では、フォーマットに沿った画一的なデザインに対して挙げられる問題点について書いてみます。