「コンテンツマーケティング」というワードは聞いたことはあるが、どんな意味なのか、具体的に何をするのか、どんなメリットがあるのか、詳しく分からないという方が多いと思います。
この記事では、塾に焦点を当ててコンテンツマーケティングとは何かを解説していきます。
まず初めにコンテンツマーケティングとは、
自社の商品、サービスの潜在顧客に、価値のある、興味を持ってもらえるコンテンツ(情報)を、ホームページなどの媒体を通じて提供して、自社の商品、サービスを認知、購入してもらうマーケティング施策です。
学習塾の場合は受験情報や勉強の進め方、塾や参考書の選び方などの情報を提供して、自塾を知ってもらうこと、体験の申し込みをしてもらうことがコンテンツマーケティングに当たります。
気を付ける点は、コンテンツとは塾のコース説明や料金、指導方針など自塾のサービス情報ではない点です。
自塾を知らない方、興味がない方に価値ある情報を提供して自塾を知ってもらうことが目的なので、より一般的な内容が求められます。
それではここからは、コンテンツマーケティングのメリット、具体的な方法を挙げていきます。
コンテンツマーケティング活用のメリット
・潜在顧客の拡大
コンテンツによって、狙いたい地域の高校の入試情報や、塾情報のコンテンツを作ることでその地域の見込み客にアプローチすることができます。
口コミの場合はターゲットにしたい地域をコントロールすることは難しいですが、コンテンツマーケティングでは地域を絞ったり、拡大することができます。
・中長期的な集客基盤の構築
コンテンツは築き上げるのに時間と労力がかかりますが、コンテンツを積み重ねることで中長期に渡って安定した効果を出します。
コンテンツマーケティングとは違って、チラシやリスティング広告の場合は集客を行う度にコストが発生するのと、他塾も簡単にチラシや広告を出せるので差別化ができないです。
口コミの場合はコントロールが難しく、また生徒数が減ったときに口コミも減ってしまいます。
これらの集客方法と異なりコンテンツマーケティングは、集客予算や生徒数に影響を受けずに効果を出せて、他塾と差別化ができる有効な手段です。
競合の塾が真似してコンテンツを作り出しても、これまで築き上げたものが多いほどその差を埋めるのは難しいです。
・潜在顧客への教育
コンテンツを通して顧客に自塾の考えを共有することができます。
塾の運営スタイルや指導方針は多種多様あるのと同様に、顧客の塾に対する考えも多様です。またどのような塾がいいのか、どのような指導スタイルがいいのか分からない顧客も多いです。
コンテンツマーケティングではどのような情報を発信するのかをコントロールできるので、見込み客に自塾の考えを共有して、自塾へのニーズを生み出すことができます。
以下の例のように、自塾の強みは重視しているものが、なぜ重要かを伝えることで、見込み客の考え、行動を変えることができます。
「英語は小学生からガッツリやらないと中学でおいていかれる」
→小学生向けの英語指導に評判がある塾の場合
「入試は数学で差がつくから、数学は先取りが重要だ」
→数学の指導に特化している塾の場合
「集団授業だと学校の授業と変わらない。自学力が必要だ」
→自立型学習塾の場合
塾の具体的なコンテンツマーケティング
・受験情報
受験の仕組みや受験対策の進め方などの情報は検索数を調べても非常に関心がもたれるコンテンツです。
さらに受験情報は塾へのニーズに繋がるので、受験相談のお問合せに誘導することもできます。
とある塾では、内申点を打ち込むと志望校合格に必要な点数が表示される判定ツールを用意しています。
・学校情報/紹介
塾のブログで塾生の進学先の高校を紹介している塾があります。
これも一つのコンテンツとして有効です。
受験体験談や過去の模試の推移などを載せると、その高校を志望する生徒、保護者に興味を持ってもらえます。
先ほどの受験情報は県を対象としているので範囲が広いですが、学校別の紹介は近隣のエリアに絞ることができます。
・近隣の塾紹介
自塾の周辺エリアの塾の対象生徒や指導方法を一覧にしたものです。
これは他の塾を紹介するので他塾のホームページに流れてしまうこともあります。
また他の塾からクレームがくる可能性もあります。
・学習プリント
漢字や計算プリント、理科社会の一問一答などを公開して使ってもらうためのものです。
入試情報や学校紹介と比べると対象エリアが広くなるので、同じようなプリントを提供する競合が多くなります。またエリアを広げているので、潜在顧客の割合は減ってしまいます。
対象エリアを絞るとすると、入試対策プリントや学校の定期テスト対策は塾の商圏内に絞ることができます。
ただし、漢字や計算プリントと異なり、入試や定期テスト対策プリントは塾のノウハウが詰まったものなので、塾生からしたら良く思われないことがあります。
・解説動画
よく見受けられるのは入試の解説動画があります。
他にも英語や数学の一単元だけをピックアップした授業動画も見受けられます。
これらの解説動画は単元が絞られているほど、単元がニッチなほど検索で上位を狙えます。(その分検索ボリュームは減ってしまいます。)
特に入試後の「神奈川県 高校入試 解説」のような検索を狙うのには非常に有効な手段です。
解説動画をYouTubeにアップロードすれば、YouTube検索からの流入を見込めます。
加えて動画をホームページに埋め込むことで、通常の検索でもホームページへの流入を見込めます。
弊社でも解説動画を取り扱っており、
「一票の格差とは」
「石油コンビナートとは」
「二期作と二毛作の違い」
などのニッチなワードに絞って、検索流入を獲得しています。
最後に
コンテンツマーケティングをする上で重要なことは、コンテンツの効果を測定していくことです。
潜在顧客が興味があるコンテンツは何か仮説を立て、実際のアクセス数がどのぐらい伸びるのかを測る必要があります。
解説動画を作っていく際にも、検索数が多いワード、検索されやすいワードの観点から動画のタイトルを決めて公開しています。
動画公開後にあまりアクセスが伸びない場合でも、動画のタイトルを変更することで検索表示数を改善することができます。
他のコンテンツでも同様に、公開後に最適化してページ流入数を増やすことができます。
ホームページでも作って終わりにせず、どのような検索でよく表示されるのか、逆にどのワードの検索は弱いのかを確かめることで高い集客効果を生み出すことができます。